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君はゼロから何を生み出せるか『 ZERO to ONE』ブックレビュー

どうも!

今日は久々のブックレビューです。

起業を考えている私の友人・知人のためにピーター・ティール著「ZERO to ONE」を紹介したいと思います。

 

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

 

 

本書は「新しい何かを創造する企業をどう立ち上げるか」について書かれています。

内容としては、ティールがスタンフォード大学で行った起業家講義をまとめたものになっています。

今日はそんな本書の中から「ビジネスの4つの原則」を紹介します。

ピーター・ティールってどんな人?

既にご存知の方もいるかと思いますが、ピーター・ティールは今、シリコンバレーで最も注目される起業家/投資家です。

PayPal(オンラインの決済システムの会社)を創業者であり、Facebookの初の外部投資家でもあります。 彼を含めたPayPalの創業メンバーはペイパル・マフィアと呼ばれシリコンバレーで絶大な影響力を持っています。

簡単に言うと、今いる起業家/投資家の中でトップクラスに有能な人ということです。

ティールが語る「ビジネスの4つの原則」

ティールの原則を紹介する前に、ビジネスを考える4つの大前提を紹介します。

そうすることでティールが言っている原則の意味を理解しやすいからです。

ビジネスを考える4つの大前提

1、少しずつ段階的に前進すること

2、無駄なく柔軟であること

3、ライバルのものを改良すること

4、販売ではなくプロダクトに集中すること

以上の4つが、アメリカがドットコムバブルの崩壊から学んだ4つの大前提です。

一見するとその通りだなと思う文言がならんでいます。

それではティールは、ビジネスをどう考えているのでしょうか?

ティールのビジネス4つの原則

1、小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい

2、出来の悪い計画でも、ないよりはいい

3、競争の激しい市場では収益が消失する

4、販売はプロダクトと同じくらい大切だ

そうです。ティールの言ってることは、全て既存の前提の逆です。

順番にざっくり解説して行きます。

 

まずは1番目「小さな違いを追いかけるより大胆に賭けた方がいい」

ティールは流行りのリーン スタートアップのようなビジョンの不明確な起業が嫌いなようです。

「人類を未来へ導くようなビジネスを立ち上げる(あるいは投資する)」というのが彼の信条ですがこの原則はドットコムバブル崩壊後、小さくまとまろうとしている起業家に彼なりの喝を入れたのだと思います。

 

2番目出来の悪い計画でも、ないよりはいい」

これもビジョンの話と多少、重複します。

ティールは「大胆な計画のない単なる反復は、ゼロから1を生み出さない」と断言しています。

AppleのiPhoneを例にとって「MVP」=実用最小限の商品(リーン スタートアップが作るプロトタイプ製品)を批判しています。

要するに「お客さんのニーズを聞いて改良したってiPhoneには辿り着かないぞ!」ってことですね。

 

3番目「競争の激しい市場では収益が消失する」

ティールはスタートアップが狙うべき理想の市場として「少数の特定ユーザーがいながら、ライバルがほとんどあるいは全くいない市場」をあげています。

つまり、競争するなということです

理由は簡単、競争は利益を消滅させるからです。

「競争」については今後、深く掘り下げて考えたいのでここではこれだけにしておきます。

 

最後に4番目「販売はプロダクトと同じくらい大切だ」

これはシリコンバレーの「技術おたく」に対する「営業ってめちゃ大事だぞ!」というメッセージです。

ことアメリカにおいて、営業は軽視されていますからね。

本書の第11章で16ページに渡って営業の大切さを説いていくれています。

 

最後にティールからのメッセージ

長々と解説を書きましたので、最後はティールの言葉で締めたいと思います。

起業は、君が確実にコントロールできる、何よりも大きな試みだ。起業家は人生の手綱を握るだけでなく、小さくても大切な世界の一部を支配することができる。それは「偶然」という不公平な暴君を拒絶することから始まる。人生は宝クジじゃない。

本文 P114より抜粋

 

この言葉が響いたら、ぜひ本書を手にとってみてください!

それでは!

 

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか

ゼロ・トゥ・ワン―君はゼロから何を生み出せるか