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自由な働き方・生き方を考えるブログ

なぜ、人は人にモノをあげるのか?

 

今日、友人からモノが届いた。

出産祝いを贈ったお礼に、お菓子を送ってくれたのだと思う。人から何かをもらうということは、うれしい。でも、それが長い付き合いの友人だと少し恥ずかしいような気もする。

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photo by fazen

 なぜ、人は人にモノを贈るのだろうか?文化人類学的な固い話を抜きにして考えると、人にモノを贈るという行為は、感謝や親しみを表すのに最適の手段だからかもしれない。モノをもらうと、モノをくれた相手に親しみがわく、その人の一部を分けてもらったような気持ちになる。人にモノを贈るという行為は、人と仲良くなる良い手段なのは間違いなさそうだ。農水大臣も、人からお金をもらっていたことがバレて辞めてしまった。政治を見れば、何かを贈るという行為に、大きな効果があることが分かる。

 そういえば、モノを贈るということについて、昔の取引先の重役に変わった人がいたことを思い出した。その重役にモノを渡すときには「つまらないものですが」と言ってはならないというルールがあった。「つまらないものですが」というと、「つまらないものなら、いらねーよ!」と言って受け取ってくれないのだそうだ。なんとも無茶苦茶な人だ。僕もその人からは随分、怒鳴られ無視され酷い仕打ちを受けた。その人のことは今となってはどうでも良いのだけど、僕は人にモノを贈るときに「つまらないものですが」と言えなくなってしまった。いや、言えるけど言う前に考えてしまうようになった。これが、僕がその人からもらったものだ。もらいたくないモノも、世の中にはたくさんある。

 そうは言っても、もらうという行為には喜びが多い。あげる方としても喜んでくれるのはうれしい。贈与とは本来、一方の幸せではなく、両方が幸せになれる行為なのだと思う。友人とモノを贈り合うようになるなんて、歳をとったのだなと思う反面、悪くないなとも思う。お歳暮がなくならない理由もようやく分かってきた気がする。あなたも、誰かに親しみや感謝を伝えるために、モノを贈ってはどうだろうか?僕はとりあえず、自分の親に贈るところから始めてみたい。

ーーー三寒四温を感じる、自宅より